映画製作・漫画執筆に役立つ技術「イマジナリーライン」を理解しよう!

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最近、Twitter上で議論が起きたことで、「イマジナリーライン」という言葉が注目されるようになりました。
ですが、一般の人間には馴染みのない言葉で、「イマジナリーラインって何?」と疑問に思っていた人も多いでしょう。
そこで、「そもそもイマジナリーラインとは何なのか?」
「Twitterで話題になった、イマジナリーラインが漫画にとってどうして大切なのか」といったことを、簡単に解説していきます。

イマジナリーラインとは?

イマジナリーラインとは、直訳すると「想定線」、つまり、架空に定められた線という意味です。
映画撮影や写真撮影の際に用いられる専門用語で、主に「二人の対話している人物を結ぶライン」の意味で用いられます。

この仮想ラインを踏まえて、カメラの撮影位置を決めることで、映画を観る人が、
登場人物の立ち位置を即座に理解することが出来るのです。

イマジナリーラインを「越える」とは?

原則、イマジナリーラインをまたいで撮影することをプロは行いません。

これは、イマジナリーラインをまたいでしまうと、人物の向きが入れ替わってしまい、
観客が場面を把握しづらくなってしまうからです。

分かりやすいように、この画像を見ながら説明しましょう。

イマジナリーラインの画像(Wikipediaより)
02-01
(著作権者:NekoJaNekoJaさん、ライセンス:CC by-sa NekoJaNekoJa、<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%83%B3%E5%AE%9A%E7%B7%9A>)

Aの位置で甲と乙を撮影すると、甲が映像の左側に来ます。
その後、甲を対話する乙を撮影する場合、Bから撮影するのが、イマジナリーラインにのっとったルールです。
これを、イマジナリーラインをまたいでCの位置から撮影すると、甲と乙の向きが同じになってしまい、
観客に「二人が対話している」と思わせることが難しくなってしまうのです。
これを、「イマジナリーラインを越える」と言っています。

イマジナリーラインは、人物の立ち位置だけに用いられるものではありません。
例えば、電車や車が走行する向きにも大きく関わってきます。
具体的に、「車がこちらへ近づいてきて、離れていく」というシーンを、イマジナリーラインを越えない状態、
越えた状態で見てみましょう。撮影位置の違いだけで、同じ映像でもこんなに分かりやすさに違いが生じることが分かります。

「イマジナリーライン」車が近づいて走り去る(YouTubeより)

漫画世界のイマジナリーライン

事の発端は、Twitter上で漫画専門学校非常勤講師のかとうひろし氏が、「こんなマンガはNG」と例を挙げて解説を行ったことです。
この修正例に対して漫画原作者の喜多野土竜氏が、「イマジナリーライン越えてる…最悪」と反論をしました。
このことから、他の漫画家達も加わり、「漫画にイマジナリーラインがどれだけ重要か」
「少しくらい越えてもいいんじゃないのか?」という対立した意見論争に発展したというわけです。

当然と言いますか、結局のところ結論は出ないまま論争は収束していったようです。
もちろん、漫画も映画のコマと同じで、イマジナリーラインを無視して描かれると、読者には理解しがたいものになります。
しかし、よほど分かりにくい極端なものでない限り、それほど支障の出るものではない、という意見も多数あります。
実際、プロの漫画家の作品でも、イマジナリーラインを越えてしまっているものは多数あります。
映画やドラマと違い、自分のペースで読み進めることの出来る漫画なので、大丈夫な部分が大きいのではないでしょうか。

ですが、多くの読者に気に入られる作品を描くのであれば、こういった基本的な知識・技術を身に着けておくことは大切だと思います。

映画製作をする人、漫画を描く人には、このイマジナリーラインについて、
しっかり勉強していただき、良い作品を世に生み出してほしいですね。
また、我々視聴者・読者も、このイマジナリーラインをいう概念を知っておけば、
更に作品をきちんと理解することが出来るでしょう。

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